記事 : 阪神4連敗、シーズン中の勝ちパターンに過信

阪神の想像以上の惨敗は、約2週間のブランクが大きな要因とはいえ、ペナントレースのパターンに固執し、短期決戦の戦い方をしなかったことに尽きるだろう。※asahi.com

●ロッテに勢いがあったというのも事実ですけど、阪神側にも原因があるらしいとのことです。※記事全文は下記

阪神の想像以上の惨敗は、約2週間のブランクが大きな要因とはいえ、ペナントレースのパターンに固執し、短期決戦の戦い方をしなかったことに尽きるだろう。
例えば投手交代。第2戦の6回、先発の安藤が1死からサブローに2点本塁打を喫し、4点差とされたが、続投。続くフランコにも一発を浴びた。ここで2番手に送ったのが、江草だったことに疑問が残る。
阪神の強さはジェフ・ウィリアムス、藤川、久保田の救援陣「JFK」の存在が、「6回までにリードしなければ」と相手打線の焦りを誘っていたところにあった。
シーズン中ならリード、もしくは同点の7回からの投入が常識だったが、シリーズは違う。4点を追う場面でもJFKの安定感を相手に見せることが、第3戦以降の牽制(けんせい)にもなったのではないか。
ようやく藤川を投入した第3戦でも、藤川が打ち込まれた後の3番手はウィリアムスではなく桟原。これでは「流れを変える」どころではない。
打線もロッテ先発陣に翻弄(ほんろう)された。第2戦の渡辺俊に完封され、4番の金本は言った。「交流戦では緩急にやられたが、今日は高低にやられた」。試合間隔があいたことに加え、配球をガラリと変えてきたバッテリーに対応できなかった。
シーズン中に築き上げた勝利の「形」に自信を持ちすぎた分、慣れない予告先発にも手を染めて相手に塩を送る結果に。JFKを後ろ盾にした安定した先発陣。赤星、金本、今岡のつなぐ打線……。リーグを制した最大の武器はようやく「総力戦」と認識した第4戦に顔をのぞかせたが、遅きに失した。